2012年7月25日水曜日

ルドルフ

音楽:フランク・ワイルドホーン
脚本・歌詞:ジャック・マーフィ
追加歌詞:ナン・ナイトン
演出:デヴィッド・ルヴォー

●主要キャスト●
ルドルフ:井上芳雄
マリー:和音美桜
ステファニー:吉沢梨絵
ターフェ:坂元健児
ラリッシュ:一路真輝
フランツ:村井國夫





当日学割という素晴らしいシステムを駆使して観てきましたw
あれですね、もう、始終鳥肌立ってました。
以前の宮本亜門演出のルドルフも見ていたのですが、全く別物ですね。
ファイファーの役は削られ、無しになっていましたが、私はこちらの演出の方が好きでした。
とにかく、舞台の使い方が上手い!そして、動作や台詞による伏線が細かい!
1回見るだけでも良いのですが、何度も見て細かい部分に気付いて楽しむような観劇方法でも良さそうでした。
千秋楽間近になって、ルドルフの面白さに気付くだなんて・・・orz

感動したのは、舞台装置のカーテンの使い方ですね。
場面転換の区切り、影の写し、役者の切り取り、なんというか「こんな使い方があるのか!」っていう、不思議な感想が出てきますw
さらに、本物の火を使った演出により、当時の雰囲気の再現性が非常に高かったと思います。
明かりは全て、ろうそく!そして、新聞社への攻撃のシーンも火が焚かれていたり、ルドルフの書類も破るのではなく、燃やされたり、とフルに使いまくってましたね。
鏡などの細かい部分も現代のようにクリアなものではなく、曇った感じの、シェーンブルンの鏡の間にあるようなものに近かったです。
とにかく、カーテンと火!

曲も、印象に残る曲が割と多く、というより、ワイルドホーンさんの「ジキルとハイド」が私は死ぬ程好きなのですが、それとは全く違う音使いでびっくりです。
ジキハイはまぁ、物語自体があれなのですが、重い感じの曲が多くデュエットなども割とずっしりしてるのが多かった気がするのですが、ルドルフではウィンナーワルツのような軽やかさとリズムの良さがあったりと、ちょろっと聞いただけでは同じ作曲家だとは分からないですね。

そして、役者さんについては、とくに悪目立ちする方もおらず、割と安心して聞いていられました。
ただ、井上さんが演出上、タバコを吸ってからすぐ歌ったりしゃべったりしていたせいか、若干声が枯れていて残念です。
モーツァルト!のイメージが強かったので、もっとクリアな声を期待していたのですが・・・w
あとは、ステファニーの2幕のソロでもうちょっと迫力が欲しかったです。今でも十分だとは思うのですが、ウィーン版のオリジナルキャストをずっと聞いてたので、物足りない気がしてしまって・・・。
一番印象に残っているのは、マリーとターフェの曲ですね。
2人の声量、気迫が肌にまで伝わってきました。
坂元さんは私の中ではレミゼラブルのアンジョルラスだったので、こんな嫌な役も似合うとは思いませんでしたw

いや、もう、ほんとね、赤いマフラーの件とか、ルドルフとマリーのデュエットでの動きと立ち位置とか、演説シーン後のラリッシュのソロとか、ルドルフの署名した書類が通ってたらハプスブルクは滅びなかったかもしれないとか、語りたい部分は山ほどあるのですが、とりあえず言えることは1つ。

見た方が良いです。迷ってるなら、帝劇行きましょう。


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